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コラム

元・東桜山のみんなの大相撲  映画出演?!

2019年8月5日 18:10配信

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私が現役を引退してもう12年経ちました。角界を引退した後、自分が何を目標にしたら良いのかいろいろと悩む日々があり、とても葛藤したものです。その時に私が決めたのは、“いろんなことに挑戦してみよう”ということです。挑戦といってもいろいろなことがありますが、まず縁あってお願いされたり依頼されたものは断らずなんでもチャレンジしようということです。もちろん法的に問題あるものは断りますが、損得とかギャラとかそういうものを一切考えずチャレンジをしてきました。

引退後すぐに書き出したブログ“元お相撲さんブログ”というブログで元力士の生活や角界と現実社会とのギャップなど書いたりしていたところ、そのブログを経由して、お仕事の依頼や連絡が何度か来るようになりました。本の執筆や、力士役での広告やCM、テレビ出演の依頼など。「みんなの大相撲」という書籍も出版しました。

CM撮影などまったく経験が無く撮影で「はい笑って!はい怒った表情で!」とか指示されても、恥ずかしさと経験の無さでなかなかうまく出来ません。現場で経験していくうちに表情を作れるようになったり、どんなポーズを求めているのかなど分かるようになっていきました。そんな感じで仕事を受けていくうちに、数々の大企業の広告やCMの出演依頼をもらえるようになりました。TOYOTAやサントリー、auや三菱ふそう、IKEAなどなど。

そのほとんどが演技などはあまり要らないCMでした。ある時、知り合いを通じてお願いされたのが人気ドラマ「世にも奇妙な物語」の出演でした。台本を見せてもらい物語のあらすじを見たら力士が人を殺す役でした。僕の中ではルールがあり力士のイメージを悪くするものや、相撲を傷つけるような内容の場合、その仕事は受けないというルールを決めていました。なので依頼の際の打合せで「申し訳ないですがこのドラマには出演出来ません」とお断りしました。ワイドショーなどの元力士の再現VTRとかでも、力士や大相撲を悪く表現する仕事に関しては今でも頑なに出演を断っています。これだけは僕の中で絶対のルールなのです。

ここ数年、たくさんの仕事依頼をもらっていますが、この春に全く経験のない仕事の依頼をいただきました。それはインド映画への出演依頼でした。「またエキストラ的にワンシーンにちょっとだけ出るんだろう」と思い、打合せで話を聞いてみると、なんと準主役での出演依頼でした。しかも撮影は1か月以上かかるしインドでの撮影も最低3週間はするとのこと。実は私は2年前にインドの下着メーカーのCMや広告に出演させていただき、インドで一番有名な俳優“サルマンカーン”さんと共演していたのでそのこともあって依頼がありました。

映画のストーリーを聞いて相撲に対してのリスペクトもあるので出演に関しての問題は無いのですが、インドでの3週間の撮影などを考えると二つ返事で「やります」とはなかなかいかず迷っていました。ちょうどインドは猛暑で、しかも私の苦手なインドカレーばかりの国。苦手な暑さと辛さ。「どうしようかなぁ」なんて悩んでいましたが、あるとき「映画に出るか出ないか」なんて、とんでもなく贅沢な悩みだなぁと冷静に思うときがあり、「よし!やってみよう!」チャレンジすることに決めました。

6月3日から日本国内での撮影が始まりまずは富山県で約10日間の撮影をし、その後関東近郊での撮影などを経て、6月28日からインドのチェンナイというところで撮影をしてきました。他の仕事などもあり実は8月1日まで約1か月海外にいました。その話の続きは次回のコラムで。

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