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大相撲

取組速報更新

2024年3月24日 19:59現在

3月場所 3月24日(日)の取組

幕内中入り後 西
大関霧島 (5勝10敗) 大関琴ノ若 (10勝5敗)
前頭五大の里 (11勝4敗) 大関豊昇龍 (11勝4敗)
関脇大栄翔 (6勝9敗) 前頭四平戸海 (9勝6敗)
前頭筆頭朝乃山 (9勝6敗) 関脇若元春 (9勝6敗)
小結阿炎 (9勝6敗) 前頭二熱海富士 (8勝7敗)

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三月場所 見どころ

19年ぶり日本出身横綱・稀勢の里、新横綱場所での優勝なるか

2017年3月7日 17:00配信

稀勢の里
日本出身力士として19年ぶりに新横綱に昇進した稀勢の里(写真提供:Getty Images)

 47人中わずかに7人。優勝制度の確立した1909年以降の108年間で、新横綱場所優勝を果たした力士の数だ。3月12日(日)に初日を迎える春場所で、日本出身力士として19年ぶりに新横綱に昇進した稀勢の里が、8人目に名を刻むべく土俵に上がる。

 連日の祝賀行事による疲労の蓄積と稽古不足。初めて経験する横綱土俵入り。そして何より、「勝って当然」という横綱の地位の重み。北の湖、千代の富士、朝青龍、白鵬といった大横綱も、新横綱場所は本来の力を発揮できず、優勝を逃した。果たして稀勢の里は大丈夫なのか。不安の声が聞かれるのも無理はない。これまで優勝を目前にすると、本来の力を発揮できずに何度も敗れ、「心が弱い」と言われ続けてきたからだ。

 しかし、それでも稀勢の里は、目先の勝利を得るために小細工に走ったりしなかった。まっすぐ当たって前に出る自分の相撲を愚直なまでに貫いた。その果てに、1月の初場所でついに念願の初優勝を果たし、横綱をつかみとった経験は、心を一回りも二回りも強靭にしたことだろう。敬愛する前師匠の元横綱隆の里(故人)は、稀勢の里と同じ30歳で昇進し、史上唯一の新横綱場所15戦全勝優勝を成し遂げた。師弟そろっての快挙への期待も高まる。

優勝争いは稀勢の里と白鵬らモンゴル勢中心か

 そんな稀勢の里に立ちはだかるのは、白鵬、日馬富士鶴竜のモンゴル出身3横綱。筆頭は白鵬だ。史上最多の優勝38回を誇る大横綱も最近は衰えを隠せない。4場所続けて優勝を逃したのは大関時代以来10年ぶり。初顔合わせの相手には28連勝中だったが、初場所は2人に相次いで敗れた。しかし、千秋楽の稀勢の里戦、敗れたとはいえ速攻で一気に寄り詰めた相撲は、気力も実力も優勝を狙うに十分であることを示した。日馬富士と鶴竜は、どちらも休場明けで不安はあるが、この1年の稀勢の里戦はそれぞれ3勝2敗、2勝2敗と互角以上だ。「モンゴル包囲網vs稀勢の里」という図式がこれまで以上に鮮明になり、優勝争いを盛り上げてくれるだろう。

日馬富士/白鵬
日馬富士(左)、白鵬(右)らモンゴル勢も有力な優勝候補(写真提供:Getty Images)
新入幕の業師・宇良ら注目力士は数え切れず

 一方、今場所で稀勢の里にも負けない注目を集めるのは、新入幕の宇良だ。人気急上昇の理由は、相撲を見ればすぐにわかる。173センチの小兵で、頭を低く保ち、手を上下左右に動かして相手と距離を測る、相撲の常識とはかけ離れた動きのユニークさ。機を見て懐に飛び込んで足を取ったり、反り返ったりして相手をひっくり返す痛快さ。初場所は、十両以上では1955年の決まり手制定以来初の「たすき反り」の珍手を披露して沸かせた。幕内の土俵でどんな相撲を見せてくれるのか。考えただけでわくわくする。

 その他にも、10年ぶりの日本出身力士優勝の歓喜からわずか1年で大関陥落の地獄を味わった琴奨菊が、ノルマである10勝を挙げて大関復帰を果たすか。初場所までの4大関から一転、たった2人になった豪栄道照ノ富士の大関陣の巻き返しは成るか。そして、稀勢の里と同じ田子ノ浦部屋の弟弟子・高安にとっては、大関昇進への足場固めとなる重要な場所だ。

 また、アマ横綱&学生横綱の大器・御嶽海、弱気な発言を連発する「ネガティブ力士」正代、ハートマーク集めが趣味で「女子力高い力士」として知られる玉鷲、歌が抜群にうまくてイケメンの、八百長疑惑で解雇処分を受けながら裁判に勝って復帰した中国・内蒙古出身の蒼国来、白鵬を初顔で破り、貴乃花部屋初の三役力士を目指すモンゴル出身の貴ノ岩など、個性も話題性も実力も申し分ない力士が上位に揃った。

 さらにヒザの負傷から着実に復帰の階段を上る超人気力士の遠藤、減量に成功して怪物ぶりを取り戻してきた逸ノ城には、再ブレイクの予感が漂う。これだけ見どころ満載なのだから、前売り初日で15日間分のチケットは完売するのも当然。せめてテレビで、力士たちの奮闘ぶりを堪能してほしい。

(文・十枝慶二)

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