コラム

相撲記者長山の「私の見た巡業の猛稽古伝説~朝青龍」

2018年1月5日 16:30配信

横綱昇進後は、たびたび稽古不足を指摘された朝青龍だが、若い頃のハングリー精神むき出しの稽古は、語り草になっている。

平成13年の春巡業の稽古でも一番目立ったのは翌場所に新三役が決まっていた朝青龍だった。4月4日の兵庫県三原郡南淡町では幕内最多となる22番。稽古場なのに張り手を繰り出すなど少々荒っぽいところはあったが、キビキビとした動きの朝青龍が申し合いに加わると、稽古に活気が出てくる。巡業稽古のムードメーカー的な存在だった。

しかも、申し合いだけでなく、人のいない体育館の裏では、汗をびっしょりかくまで四股を踏むなど、当然ながら努力の人でもあった。

同巡業では4月6日の姫路市では14番、8日の大阪府の大阪城ホールでは11番と着実に稽古をこなしていた。

しかし朝青龍が他の力士と違っていたのは、稽古だけではなかった。大阪城ホールでは、午後に賞金のかかったトーナメントが行われ、決勝は朝青龍と貴乃花の対戦だった。

いくら懸賞がかかっても、番付に関係のない花相撲では、それほど力を出さないのは周知の事実。貴乃花も決勝では軽くあしらう感じで立ったが、朝青龍は何を思ったか本場所同様に目いっぱいの力を出し、張り手を交えて突っ張った。貴乃花も口の中が切れたこともあり、途中からは本気モードの突入。暴れまわる朝青龍を右四つに組み止めると、必死に粘る相手を寄り切った。

この決勝は、本場所でもめったに見られぬ激闘で、花相撲最高の相撲だったと多くの相撲関係者は口をそろえる。

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