コラム

朝日山親方の「七月場所解説」(4)~総括

2018年7月31日 16:15配信

(御嶽海が見事初優勝です。)

序盤はまわしを取る相撲が目立ちましたので、悪いときの守りの相撲が出てきているのか?と思いきや、そのまわしを取る相撲に強さ、上手さが加わりました。相撲の幅が広がりましたよね。

今までの御嶽海は「攻めなら攻め」「守りなら守り」それぞれの相撲に徹してしまい好不調の波が大きかったのですが、今場所は「攻めと守り」を融合した新しい相撲を見せてくれました。

決して消極的にまわしを取りに行くのではなく立ち合いはしっかり当たり、相手に圧力をしっかりかけた上でまわしを取りに行ってました。

それは御嶽海の最大の長所である体を張った強い当たりとそれに守りの部分を兼ね備えた相撲をしっかり両立させていましたね。

手探りでまわしを取りに行くのではなく、頭でガツンと当たって相手の体を起こしてから前まわしを取りに行く。

相手は手の施しようが無かったのではないでしょうか?

また性格が明るいから連勝して変に悲壮感漂ったりしませんでしたし、付き人の人にも好かれているでしょうし、みんなで良い雰囲気を作れたのではないでしょうか?

余談ですが、これは個人競技に携わっていた方ならわかると思うのですが、緊張でガチガチになってしまうと実力って発揮できないんですよ。

ただ全く緊張しないっていうのもこれもダメなんですよね。集中力が高まらないから。ある一定のピンと張った緊張感って必ず必要なんですよね。

今回の御嶽海はいい意味で良い緊張感を保てたのではないでしょうか?それを廻りにいる部屋の人たちみんなが上手くサポート出来ていたんだと思いますよ。

(準ご当地力士である御嶽海の優勝で会場も大盛り上がりでしたね。)

はい。長野では大フィーバーだそうですよ!

相撲には他のスポーツには見られない「出身地」を大事にする習わしが未だに根付いてますよね。

プロ野球やJリーグなどは「出身校」の紹介のほうが前に出てきますよね。

出身校と出身地って必ずイコールでは無いじゃないですか。

相撲は「郷土を代表して力士がいる」みたいな「郷土愛」というものをとても大切にしてますよね。

またその地元では自分の地元出身力士を応援する。とても素敵ですよね。

長野では今後の御嶽海に大いに期待している事でしょう!

ま、言っちゃ悪いですが長らく長野県出身力士は優勝していませんでしたからね。

かたやお隣の我が群馬県は幕内4人いた時代もありましたから。エッヘッヘ!

それを長野県民はどういう思いで見ていたのか(笑)

ま、御嶽海には長野県を代表する大横綱になって欲しいですね。

「御嶽海」が「御嶽山」と並ぶぐらい大きくなってほしいです!

(朝乃山、豊山が三賞を受賞しました。)

そうですね。素材としては二人とも体も大きいですし、ピカイチのものは持っています。

そしてようやく幕内の相撲というものが分かってきたように見えましたね。特に豊山。

朝乃山なんかも早くからある程度結果を出していましたが、今場所は更に幕内での戦い方なんかが見えてきたのではないでしょうか?

ですが、横綱、大関戦となるとこの二人はまだまだ経験不足。

ですので一番でも多く横綱、大関と対戦する事。対戦できる番付まで上がる事。

そして実際に対戦して当然負けるでしょう。「勝とう」なんて思うのはまだ早い。ですがその経験が次の対戦に向け「次はどうやったらもう少し長く相撲を取れるか?」

のヒントをくれます。

またこの二人はそういったヒントを研究し、自分の力に変える能力をもった力士です。

豊山なんかは九月場所では上位陣と対戦する位置に行くでしょうけど「勝ち越したい」とか余計なこと考えずに

「今の自分の力を思いっきり試してこよう!」そんな気持ちで臨んでほしいですね。

(九月場所では休場していた横綱達が帰って来ます。)

そうですね。御嶽海はこの好調を維持したまま、これから夏巡業に入るでしょう。そしてその好調を維持したまま九月場所にも入るでしょう。

ですのでこの名古屋場所の勢いを持続したまま九月場所に突入すると思います。今の最高にいい状態で九月場所に入っていけると思うんですよね。

そこで横綱陣、そして栃ノ心にどう対峙するか、御嶽海の真価が問われる場所になりそうですね!

大関昇進がかかっているかもしれませんが、そんな事よりも今の自分の力が本物かどうか?それを試してもらいたいですね!

また、横綱だった若乃花が大関に上がるときに言っていたのですが「大関は通過点」最終目標はその上があるのですから是非とも横綱を目指してほしいですね。

(稀勢の里の復活に向けて)

夏巡業に最初から参加するのか等の情報は入ってきてないですが、本人は痛みは無いという事を言ってましたので、もし本当に痛みが無いのであるのなら最初から巡業に参加してフルに稽古した方が良いでしょうね。

トレーニングは十分積んでいるでしょうから、そこで本土俵でいきなり幕内、いきなり三役の力士と当たると墓穴を掘ってしまいます。

巡業で十両クラスと番数をしっかり重ねて感覚をしっかり呼び戻した方が良いでしょうね。あと体重を落とさないとダメだと思います。

当然横綱ですから実力はあるのですから「感を取り戻す」為に必要な稽古をしっかりしてほしいですね。まだまだやれますよ。

実践から遠ざかってますので、まずは体重を稽古で落として感を取り戻してほしいですね。

(白鵬、鶴竜については)

休場明けって本当に不安になります。特に横綱は基本負ければ引退させられる立場ですから、相当心の中は不安でいっぱいだと思います。

そう考えると次の九月場所は3人とも必死になって勝ちに行くと思います。

負けられないとなると相撲が守りになってしまう。今の御嶽海にはそういう相撲を取ると横綱といえども危ないですよ。

(九月場所の見所は)

御嶽海を筆頭に豊山、朝乃山たちの若手世代VS未だ大きな壁になっている横綱、大関陣の構図。牙城は崩れるのか?はたまた政権は譲らないのか?

その辺が見所で楽しみですね!

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