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コラム

相撲記者長山の歴史コラム 疲労困憊 なが〜い相撲物語 大鵬ー豊山

2021年7月15日 16:50配信

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昭和39年初場所13日目

横綱大鵬(上手投げ)大関豊山

 学生相撲出身初の大関となった豊山。189cm、137kgの体は大鵬に見劣りすることなく、足腰が抜群だったため、横綱になることは時間の問題だと見られていた。

対大鵬戦5勝24敗と、大鵬の厚い壁に阻まれて優勝することはできなかったが、がっぷり四つに組めば大横綱大鵬と互角の勝負を繰り広げた。

 12日目まで全勝の大鵬に対し、豊山はすでに4敗。精彩を欠いた土俵だったため大鵬が簡単に勝つと思われたが、豊山は底力を発揮した。

 豊山は踏み込んで右でまわしを取り、大鵬の左上手投げを残して右四つ。大鵬が両まわしを取って寄ると、左上手の取れない豊山は残して左を巻き替え、もろ差しになって大鵬をつり上げた。大鵬はうまく左を巻き替えて今度は自分得意の左四つになり、がっぷりの体勢から持久戦に持ち込んで、水入りとなる。

再開後、豊山は寄り進み、大鵬が右へ回って残すとさらに寄り立てたが、大鵬が左下手投げでこらえて長い相撲になると、ついに再び水が入って15分後の取り直しとなった。

豊山が踏み込んで右まわしを探ると、大鵬は素早く左上手を取って、思い切った上手投げでプレーオフを制した。

大鵬はその後も勝ち続け、当時のレコードだった双葉山の12回に並ぶ優勝を、全勝で飾った。

昭和39年初場所13日目。大鵬-豊山戦は水入り2度で、15分後の取り直し。

支度部屋に引き揚げてきた両力士には疲労の様子が伺える

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