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コラム

元・東桜山のみんなの大相撲「大相撲の春」

2019年4月15日 19:20配信

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平成の大横綱・白鵬関の全勝優勝と、ニューヒーロー貴景勝の新大関昇進で幕を閉じた平成最期の春場所。相撲界も新旧が相見える時代がやってきました。盤石な強さの横綱に若手力士が挑む構図は大相撲ファンだけでなく多くの人々の注目を集め大相撲人気がさらに盛り上がるそんな機運を感じます。

私は引退してからもう12年経ちましたが、現在もなお春場所中、大阪に行くことがたびたびあります。現役時代にお世話になった人から連絡があったり、老人ホームや幼稚園などへの力士たちの慰問を引率したり。

数年前、大阪の街を歩くと私の現役時代とは違い力士たちの姿を街で見かけることはあまりありませんでした。不祥事や様々な問題で世間の目が厳しく、ある力士は街を歩けば「飲み歩いてないで稽古しろ!」などと怒鳴られたこともあったそうです。飲食店を経営する大阪の知り合いはその当時「ホンマ全くお相撲さんをみーひんなぁ(見ないなぁ)」と嘆いていました。

その頃はタニマチさんとの食事会などあまり開催されていなかったのかも知れません。それが今年は多くの人気力士たちを大阪の街で見かけることができました。店を出た力士たちに、通り過ぎた人たちから「お相撲さん!がんばって!!」などと温かい声援がかけられ昔のような大阪の雰囲気が戻っていました。

大相撲の歴史の中で、大阪はとても重要な場所です。大阪には大坂相撲というもう一つの大相撲があったり、大阪だけの国技館もあったり。そして「タニマチ」という言葉もこの大阪が発祥。「タニマチ」というのは後援者のこと。“谷町(たにまち)”という地名が今でもありますが、その谷町に相撲が大好きなお医者さんが居て、そのお医者さんが力士たちを面倒見てくれたことから、「タニマチさん」と呼ぶようになり、後援者=タニマチという言葉が生まれたのです。

今年の春場所中の大阪の雰囲気を見て、10年以上前と同じ空気を感じられた気がします。土俵の中が盛り上がれば、もちろんファンも世間も盛り上がります。満開の桜のように新時代“令和”に花を咲かせるのは誰なのか!

春場所が終わったばかりですが次の夏場所が楽しみです。

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