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コラム

元・東桜山のみんなの大相撲「力士たちの夏」

2018年8月30日 16:05配信

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7月の名古屋場所が終わったのも束の間、7月の後半から8月の今週まで関取衆やその付き人たちは夏巡業で主に東日本を周り、またそのほかの力士たちも部屋ごとに夏合宿などを行いこの夏を過ごしています。

夏巡業では他の部屋の力士たちと稽古する絶好の機会でもありますし番付上位の力士たちが勢ぞろいしているので稽古を見るだけでもとても勉強になるものです。私も現役時代に何度も巡業に参加をしましたが、夏巡業は主に東北や東日本を中心に回るため場所によっては涼しいところもあったり、逆に北海道などは意外に猛暑でビックリしたものです。

巡業では移動のほとんどがバスに乗って移動します。巡業会場からバスに乗って早いところで2時間程度、遠いところでは7時間とかバスに乗って移動します。バスの車内では基本的にみんな稽古の疲れから寝ているのですが、寝て起きると次の巡業地に到着していてホテルに入り、また翌朝巡業に参加してそのままバスに乗る。この繰り返しで約1か月移動します。

ですので途中で自分がいまどこに居るのかが理解できていないことが多く、たとえば力士を引退した後、旅行などで初めてその土地に行ったつもりが「あれ?ここ見おぼえあるな?あっ巡業できたことあったか」というようなことが多々あるのです。

巡業に参加していないその他の力士たちも最近では東京が暑すぎるため、親方の故郷や後援会の方々のご協力で地方での夏合宿を行う部屋が増えています。期間や場所は部屋ごとの違いますが私が所属していた玉ノ井部屋では約20年以上も福島県の相馬市で夏合宿を行っています。相馬市は先代の玉ノ井部屋の故郷で、相馬市や後援会の方々の全面的なバックアップで合宿を行っています。稽古場も相馬市の使っていないテニスコートの上に建てられて、宿泊施設は隣接する相馬市の体育館に寝泊まりします。すぐ隣に漁港があり毎朝漁師さんがたくさんの魚や貝を差し入れしてくれたり最高の環境で合宿を行っています。

いよいよ来週は9月場所の番付発表です。この夏の稽古の成果を九月場所で発揮してもらいたいものです。

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