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コラム

元・東桜山のみんなの大相撲 姫路巡業の思い出

2019年10月16日 11:55配信

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先日、仕事で姫路に行きました。新幹線の車窓から何か見覚えのある旗がチラッと見えました。駅に降りて改札を出ると駅前広場には数本の力士のぼりが高々と飾ってありました。「あれ?もしかして明日姫路巡業か?」と一瞬思いました。すぐにネットで調べると10月20日に姫路巡業があるとのこと。まだ10日以上先のこと。それがもうすでに姫路駅前は大相撲ムード。飲食店やホテルにも姫路巡業のポスターが貼られていて姫路の方々が大相撲を待ち受けている雰囲気を感じました。力士時代は、前日にその巡業地へ入るためこんな光景を見るのはとても新鮮でした。

私が現役時代から姫路巡業はありました。正確には分かりませんがほぼ毎年のように開催されているのではないでしょうか?毎年いろんなところに巡業に行っているため、ほとんどの巡業地が場所とイメージが一致してないのが現状なのですが、姫路巡業だけはどんな体育館だったのかとか街のことを良く覚えています。姫路巡業の体育館は、明け荷などを積んだ巡業トラックやバスが体育館の4階分に到着するため支度部屋などがある1階まで重い明け荷を担いで4階も階段を降りるのです。もちろん帰りはその逆もあり4階まで荷物を持って上がります。普通に平坦な道で明け荷を運ぶだけでも結構な重労働ですが、それを持ちあげての階段上り、良い筋トレになったことがとても良い思い出です。

また私の現役時代は、巡業地でのお昼ご飯は各部屋や同じ一門などでチャンコを作っていました。そのためチャンコ道具が入った箱もトラックへ運ぶのです。私はその秋巡業で同じ一門の武蔵川部屋の関取衆の付き人だったため、武蔵川部屋のちゃんこ番を一緒にやりました。こういう荷物を持つのは新弟子や若い力士の仕事なのですが、その時はみんなでじゃんけんで決めようと兄弟子が提案し、全員でじゃんけんを。結果はまさかの私が負け。チャンコ箱を持って階段をあがりました。普通の明け荷は、化粧まわしや締め込みなど布が多いですが、ちゃんこの箱は、鍋やまな板、お玉に包丁など。さらには塩や醤油などの調味料も。これが最悪なんです。ちゃんとふたをしてないと、箱を肩に担いだときに斜めになり肩から醤油がこぼれるのです。明け荷を運ぶときはステテコシャツという下着姿が多いのですがその白いシャツが醤油まみれ。これは昔の力士ならわりと経験したことのある話。

姫路に着いて、巡業の力士のぼりを見ながら当時のことを懐かしく思い出しました。

この秋巡業はそのまま西へ西へと進むので、力士たちはそのまま福岡へと入っていきます。

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